挫折は一回二回ではない。数年おきに起こる「大ピンチ」の乗り換え方

あなたの人生で、

「これは、さすがに終わったかもしれない」

と思ったことはありますか?

私はあります。

しかも、一回じゃありません。

二回でもありません。

何回もあります(笑)。

若い頃の私は、人生というものを完全に勘違いしていました。

大きな挫折がある。

苦労して乗り越える。

そして成長する。

その後は幸せに暮らしました。

――めでたし、めでたし。

そんな昔話みたいなものだと思っていたんです。

ところが現実は違いました。

全然、めでたしにならない(笑)。

一つ片づいたと思ったら、数年後にはまた別の問題がやってくる。

仕事。

お金。

人間関係。

事業。

「よし、ようやく安定してきたぞ」

そう思った頃に、

人生の方から、

「お待たせしました。次の問題です」

みたいにやってくるんです。

いや、待ってないんですけど(笑)。

「もう大丈夫」と思った頃が、けっこう危ない

振り返ってみると、私の人生には何度も大きなピンチがありました。

そして面白いことに、

「これを乗り越えれば大丈夫」

と思っていたんです。

でも、大丈夫じゃない。

また来る。

そのたびに昔の私は、

「なんで俺ばっかり?」

と思っていました。

でも49歳になった今は、少し考え方が違います。

もしかしたら、ピンチが来なくなることを目指すこと自体が間違っているんじゃないか?

そう思うようになりました。

考えてみれば当然なんです。

事業が大きくなれば、大きくなったなりの問題が起きます。

一人で仕事をしているときには、一人の問題しかありません。

人を採用すれば、人の問題が始まります。

売上が増えれば、

「やった!これで安心だ!」

……とはならない。

今度は経費も増える(笑)。

車を増やす。

人を増やす。

拠点を増やす。

責任も増える。

人生、なかなかサービス精神旺盛です。

頼んでないオプションまで付けてくれます。

ピンチのとき、どんな質問をするか

でも、ここが大事だと思っています。

問題が起きたとき、

自分に何を質問するか。

以前の私は、

「どうしてこんなことになったんだ?」

と考えていました。

もちろん、原因を考えることは必要です。

でも、この質問だけを繰り返していると、過去にしか目が向きません。

だから今は、質問を変えるようにしています。

「さて、今回は何を変える?」

働き方か?

人間関係か?

お金の使い方か?

事業の仕組みか?

それとも自分自身か?

ここで、

「何も変えずに、元通りにする方法はないかな?」

と考えると、たぶん苦しくなります。

だって、そのやり方で問題が起きたのなら、

元に戻したら、また同じことが起きる可能性がある。

だったら作り直せばいい。

人生は「復旧」ではなく「再構築」

私はここが、とても重要だと思っています。

大きなピンチになると、人は元に戻りたくなります。

以前の収入。

以前の仕事。

以前の生活。

以前の人間関係。

「あの頃に戻りたい」

でも、本当に戻る必要があるのでしょうか?

私は、

戻らなくていいと思っています。

家が壊れたとします。

せっかく建て直すのに、

「前と寸分違わず同じ家を建ててください」

とは限りませんよね。

せっかくだから収納を増やそう。

ここにコンセントが欲しかった。

この壁はいらなかった。

トイレも新しくしよう。

……最後のは人生とあまり関係ありません(笑)。

でも考え方は同じです。

壊れたからこそ、

次はもっと自分に合った形に作り直せる。

これが、私の考える「人生の再構築」です。

大ピンチのときほど「人生」を考えない

もう一つ、何度も失敗して分かったことがあります。

大ピンチのときに、

人生全体を考えないこと。

「これから俺の人生、どうなるんだろう?」

これは考えない。

なぜなら、

問題がデカすぎる(笑)。

49歳の私が、これから先の何十年を一晩で解決できるわけがありません。

だから問題を小さくします。

「人生どうしよう?」

ではなく、

「今日、何する?」

電話一本。

一人に相談する。

数字を確認する。

一件営業に行く。

一つ断る。

一つ決める。

これならできます。

私には「1秒ルール」がある

私は訪問営業するとき、一つルールを決めています。

目的地に着いたら、

1秒でインターホンを押す。

なぜ1秒なのか。

3秒くらい考えると、

私の頭はものすごく優秀なので、

やらなくていい理由を大量生産し始めるからです(笑)。

「忙しいんじゃないか?」

「今日はタイミングが悪いんじゃないか?」

「また今度でもいいんじゃないか?」

まだインターホンすら押してないのに、

脳内会議では訪問中止が可決されています。

だから押す。

ピンポーン。

考えるのは、そのあとです(笑)。

人生のピンチも、これに似ていると思っています。

全部解決してから動こうとすると、動けません。

だから、

目の前のインターホンだけ押す。

今日できることを一つやる。

そして明日、また一つやる。

乗り越えなくてもいい。「乗り換える」

最近、私は「ピンチを乗り越える」という言葉について考えることがあります。

もちろん、とてもいい言葉です。

でも私自身の感覚では、

「乗り越える」より「乗り換える」

の方が近い。

なぜなら、大きな挫折を経験したあと、以前とまったく同じ自分に戻ることはないからです。

考え方が変わる。

付き合う人が変わる。

働き方が変わる。

大切にするものが変わる。

つまり、

違う電車に乗るんです。

今まで乗っていた電車では、行きたい場所に行けなくなった。

だったら一度降りる。

もちろん怖いですよ。

ホームに降りたら、

「次の電車、本当に来るの?」

と思います。

人生の場合、電光掲示板もありません(笑)。

「次のチャンス 7時42分発」

なんて表示されない。

だから不安なんです。

でも、そこでずっと立っていても何も変わらない。

だったら、来た電車に乗ってみる。

違ったら?

また乗り換えればいい。

一発で正解を出そうとしない

人生を変えようとするとき、

私たちは一発で正解を選ぼうとします。

「この仕事でいいのか?」

「この人についていっていいのか?」

「この事業でいいのか?」

「この選択をしたら10年後どうなる?」

分かりません(笑)。

未来のことなんて、誰にも分からない。

だったら、

一回で正解を出そうとするより、違ったら修正できる自分でいる。

その方が強いと思っています。

一回やってダメだった。

だったら方法を変える。

もう一回やる。

それでもダメなら、また変える。

失敗したことより、

失敗した方法を握りしめたまま動かないことの方が怖い。

また大ピンチは来ると思う

おそらく、私の人生にはまたピンチが来ます。

50代にも来るでしょう。

60代にも来るかもしれません。

できれば、

もう十分いただきましたので結構です

と人生にお伝えしたい(笑)。

でも、たぶん来ます。

だから私は、

「二度と問題が起きない人生」

を目指すのをやめました。

それより、

何が起きても、また作り直せる自分でいる。

こちらの方が大切だと思っています。

人生は完成品ではありません。

何度も壊れる。

何度も予定が狂う。

何度も、

「聞いていた話と違うぞ」

ということが起きる(笑)。

でも、そのたびに作り直せばいい。

あなたは今、何に乗っていますか?

もし今、あなたが大きなピンチの中にいるとしたら、

一つだけ自分に聞いてみてください。

「元に戻ろうとしていないだろうか?」

もしかしたら、

戻る必要はないのかもしれません。

今までの電車を降りて、

次の電車に乗り換えるタイミングなのかもしれない。

そしてもう一つ。

「今日できる、一番小さな行動は何だろう?」

人生全部を変える必要はありません。

電話一本でもいい。

誰かに会うでもいい。

一つ調べるでもいい。

インターホンを一つ押すだけでもいい。

挫折は一回二回ではありません。

数年おきに大ピンチが来ることだってあります。

でも、そのたびに人生が終わるわけではない。

次の自分に乗り換えるチャンスなのかもしれません。

人生の再構築は、一度やったら完成ではない。

何度でも作り直す。

何度でも乗り換える。

そして、また走り出す。

何かはじめるには、今日がいちばん早い日。

そして、

人生を乗り換えるのも、今日がいちばん早い日です。

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